|
|
|
スポンサード リンク
この日は、コロッセオ周辺を
じっくり見て回ることにしていたので、
朝ホテルを出て気持ち良い青空の下を歩いて向かいました。
ローマといえば誰もが訪れるであろうコロッセオ。
入場するのにどのくらいの時間並ぶのだろう?
旅の出発前から、この点については大変不安でした。
旅行前に調べてみると、コロッセオの近くに
パラティーノの丘という場所があり、
この2箇所は共通の入場券で入れるとわかりました。
この共通券はどちらでも買えるのですが、
コロッセオの方が観光スポットとして有名なため、
チケットを買うだけでも相当な時間、列に並ぶ必要があるようでした。
逆にパラティーノの丘は、名前があまり知られていないからか、
あまり並ばなくても入場券が買えるらしいのです。
現に私もこの旅行を決めてガイドブックを買うまで、
その丘の存在を知りませんでした。
コロッセオに行って、この入場券でパラティーの丘にも
入れるとわかった方たちがついでに訪れることが多いようなのです。

スポンサード リンク
その情報を信じ、コロッセオの迫力ある姿と、
午前の早い時間にもかかわらず集まっている
大勢の観光客の群れを横目に、
いったんコロッセオを通り過ぎる形で歩きました。
コロッセオの次に、左手にコンスタンティヌス帝の
凱旋門も見えましたが、これも写真だけ撮ってとりあえず通り過ぎます。
ほどなく、行く手に短い人の列が見えました。
列の先頭を確認してみると、『MONTE PALATINO』と
表示のあるゲートがあります。間違いないようです。
情報通り、こちらは人が少ない。
先ほど見たコロッセオの行列の長さの50分の1、いいえ、
100分の1ほどにさえ思えます。
だんだん強くなる日差しに早くも汗ばむほどでしたが、
さほど待つこともなく無事入場券を手に入れて、
ゲートをくぐりました。
入ってすぐのところにお手洗いもあって便利でした。
この丘が予想外なことに、とても良かったのです。
ちょっとした森のような緑の中、ゆったりした坂道を上ると、
予想もしていなかった光景が目に飛び込んできました。
広大な敷地に、城のような建物とみられる
遺跡の数々が静かに佇んでいました。
まるで、某アニメ映画に出てくる天空の雲の上に
あるというお城のような雰囲気で、
ちょっとした冒険気分を味わえました。
ここほど事前にもっと勉強していけば良かったと
思った場所もありません。ガイドブックにも、
ごくごく簡単に『パラティーノの丘』としか書かれておらず、
地図も、その丘に『ドムス・アウグスターナ』、
『ドムス・セヴェリアーナ』があるということくらいしか
教えてくれていないのです。
まったく予備知識なしに訪れて、
巨大な宮殿のような建物の遺跡らしいということしかわからずに、
その広い丘を歩いたのです。もったいない話でした。
帰国後に調べてみると、やはりあの丘はローマ帝国の時代、
皇帝の宮殿や貴族、富豪たちの大邸宅が
構えられていたところだとわかりました。
とりあえず撮っておいた写真を見ながら後から
勉強することになってしまいましたが、
最初に見たのはアウグスティス帝の宮殿跡でした。
相当に入り組んだ巨大な建造物だったことがうかがえます。
四角で囲まれた中に、
何かの記号のような形の遺跡が残っていました。
これはかつてそこに池があったのだそうです。
丸い形の遺跡がきれいに残っている長方形の大きな空間は、
かつて馬場として使われていた場所のようです。
写真に小さく写っている人と比べると、
いかに高さのある建造物だったかがわかります。
実際に歩いている間は何もわからずに、
ひたすら冒険気分で石の壁を眺めたりくぐったり、
ときには座ってみたり。
石の窓からローマの街並みも覗いてみました。
丘をぐるりと一周歩くとフォロ・ロマーノの遺跡群と、
その向こうにコロッセオを一望することができました。
見ごたえのある眺めで、
その中に自分がいることが信じられないような光景でした。
前日のスペイン広場やヴァチカン市国でのざわめきを忘れるくらい、
丘の上を吹く風はとても心地良く、
どこかにタイムスリップしたかのような
不思議な時間が流れていました。
木々の緑が程よい木陰をつくってくれて花が咲き、
鳥が鳴いて、ローマほどの大都会の中とは思えないほどです。
おそらくこの旅の間で、
一番ゆったりとした気分で観光できた場所です。
丘のゲートを出るときに、同行者も言いました。
「ここはよかった」と。ローマに旅行する方には、
是非おすすめしたいスポットです。
どうしてここがもっとガイドブックなどでも
大きく取り上げられないのか、不思議なほどです。
|